Secure Global Desktop 4.31 管理者ガイド
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プロファイルと Sun Secure Global Desktop Client
プロファイルとは、Sun Secure Global Desktop Client を制御する一連の設定のことです。プロファイルの設定により、次の内容が定義されます。
- Secure Global Desktop Client が Secure Global Desktop サーバーに接続する方法 (接続する URL や使用するプロキシサーバーなど)。
- Secure Global Desktop Client のオペレーティングモード (Webtop を表示するか (Webtop モード)、実行可能なアプリケーションのリストをデスクトップの「スタート」メニューに表示するか (統合モード) など)。
- Secure Global Desktop Client の動作 (Secure Global Desktop サーバーとの接続が失われた場合など)。
注 プロファイルとログインプロファイルとを混同しないようにしてください。ログインプロファイルは、Webtop コンテンツ、およびその他の Secure Global Desktop 固有の設定 (印刷やセキュア接続など) を制御します。
Secure Global Desktop Client が起動するときには、プロファイルが使用されます。接続する Secure Global Desktop サーバーごとに、1 つのプロファイル (1 つの設定グループ) を割り当てることができます。
プロファイルの作成、編集、および削除
Secure Global Desktop 管理者
は、プロファイルを作成、編集、および削除できます。ユーザーは、自分のプロファイルだけを編集できます。
管理者
管理者
は、Secure Global Desktop の管理ツールである Profile Editor を使ってプロファイルの作成、編集、および削除できます。Profile Editor は、管理者
の Webtop 上でのみ使用できます。
管理者
は、次のオブジェクトのプロファイルを作成、編集、および削除できます。
- 組織オブジェクト
- 組織単位オブジェクト
o=Tarantella System Objects
組織内で使用可能なログインプロファイルオブジェクト (o=Tarantella System Objects/cn=LDAP Profile
など)
各オブジェクトに作成できるプロファイルは 1 つだけです。o=Tarantella System Objects
オブジェクト上のデフォルトシステムプロファイルは、編集可能ですが、削除はできません。
ユーザー
管理者
は、どのユーザーがプロファイルを編集できるかを設定できます。設定方法は次のとおりです。
- Array Manager の「Array Properties」パネルで、アレイ全体のプロファイル編集を有効/無効にできます。デフォルトは、有効です。
注 Array Manager でプロファイル編集を無効にすると、管理者
を含めてすべてのユーザーが編集できなくなります。その場合でも、Secure Global Desktop 管理者
は Profile Editor アプリケーションを使用してプロファイルを作成および編集できます。
- 組織、組織単位、または人物オブジェクトの「Profile Editing」属性を使って、組織内のどのユーザーにプロファイルの編集を許可するかを制御できます。この属性の設定を組織階層内の親オブジェクトから継承することで、管理者
で、各人物オブジェクトを編集せずに多数のユーザーのプロファイル編集を有効/無効にできます。デフォルトでは、すべてのユーザーのプロファイル編集が有効になっています。
ユーザーが Webtop 上で自分のプロファイルを編集するには、Webtop のアプリケーション領域にある「編集」ボタンをクリックしてから、「クライアントの設定」タブをクリックします。ユーザーが編集できるのは、現在接続している Secure Global Desktop サーバーのプロファイルだけです。
注 匿名ユーザーは、プロファイルを編集できません。これらのユーザーは一時的なユーザーであるためです。
プロファイルの設定
次の表で、プロファイルの設定とその機能について説明します。
設定内容 |
説明 |
ログイン URL |
- プロファイルが使用する Secure Global Desktop の URL。通常は
http://server.example.com/sgd です。 - Webtop モードの場合は、デフォルトの Web ブラウザにこの URL が自動的にロードされ、Webtop にログインしてアクセスできる状態になります。
- 統合モードでは、URL がデフォルト Web ブラウザにロードされるのは、Secure Global Desktop にログインする必要がある場合、または Secure Global Desktop Client がプロキシサーバーの設定を取得する必要がある場合だけです。
- プロファイル内の URL は、コマンド行引数を使って上書きできます。
- デフォルトのログイン URL は
http://server.example.com:80/sgd/index.jsp です。
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システムログイン時に接続 |
- 有効な場合、クライアントデバイスにログインするたびに、Secure Global Desktop Client がこのプロファイルを使用して自動的に起動します。
- アプリケーションのショートカットまたはシンボリックリンクが、Secure Global Desktop Client によりデスクトップシステムのスタートアップフォルダ内に作成されます。リンクは、次の場所に作成されます。
- Microsoft Windows - 現在のユーザー用の Windows スタートアップフォルダ (通常は
C:\Documents and Settings\username\Start Menu\Programs\Startup ) - KDE -
$HOME/.kde/autostart - Gnome -
$HOME/.config/autostart - Sun Java Desktop System -
$HOME/.config/autostart
- デフォルトでは、この機能は無効になっています。
|
自動クライアントログイン |
- 有効な場合は、Secure Global Desktop Client が起動するとすぐに、認証トークンを使ってユーザーをログインしようとします。
- このオプションが有効になるのは、「「スタート」メニューへのアプリケーションの追加」が有効な場合だけです。
- デフォルトでは、この機能は無効になっています。
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「スタート」メニューへのアプリケーションの追加 |
- ユーザーが Secure Global Desktop とどのように対話するかを制御します。
- 有効な場合、実行可能なアプリケーションが、クライアントデバイスのデスクトップ「スタート」メニューに表示されます (統合モード)。ユーザーは、アプリケーションの中断や再開など、Webtop 上でアプリケーションを制御することはできません。
- 無効な場合、実行可能なアプリケーションが Web ブラウザ上の Webtop に表示されます (Webtop モード)。
- デフォルトでは、この機能は無効になっています。
|
代替 PDF ビューア |
- PDF 印刷で使用する代替 PDF ビューア用のアプリケーションコマンド。
- アプリケーションがユーザーの
PATH に存在しない場合は、アプリケーションのフルパスを入力します。 - この設定が適用されるのは、UNIX、Linux、および Mac OS X クライアントデバイスだけです。
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ログ |
- Secure Global Desktop Client ログファイルに出力される情報量を制御します。
- 出力は、Secure Global Desktop Client と同じディレクトリ内にテキストファイルで保存されます。
- デフォルトは、「エラーのみ」です。
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言語の選択 |
- コマンド行から Secure Global Desktop Client を起動する際 (Secure Global Desktop Client が統合モードのときなど) に使用されるデフォルト言語。
- 選択した言語は、Secure Global Desktop Client、ログインダイアログ、および Webtop で表示されるメッセージで使用されます。
- 詳細は、「異なるロケールのユーザーの操作」を参照してください。
- デフォルト値は en です。
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ローカル X サーバーの確認 |
- 有効な場合、クライアントデバイス上で動作している X サーバーがあるかどうかを確認します。
- X アプリケーションがクライアントデバイス上で X サーバーを使って表示されるように設定されているときは、このオプションを有効にすると X アプリケーションを起動するときのパフォーマンスが向上します。ローカル X サーバーを使用できない場合は、代わりに independent ウィンドウが使用されます。
- この設定は、Windows クライアントデバイスにだけ適用されます。
- デフォルトでは、この機能は無効になっています。
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プロキシ設定 |
- この設定により、Secure Global Desktop Client が使用するプロキシサーバーの決定方法が制御されます。
- デフォルトの Web ブラウザ設定を使用すると、デフォルト Web ブラウザ内のプロキシサーバー設定が使用されます。
- 手動プロキシ設定を使用すると、プロファイルにプロキシサーバー設定を定義できます。HTTP プロキシサーバーまたは SOCKS プロキシサーバー、あるいはその両方を指定できます。
- 統合モードでは、Web ブラウザ上でプロキシを設定したあと、プロキシ設定を認識するために Web ブラウザを最低 1 回起動する必要があります。
- Web ブラウザ上でプロキシを設定すると、設定がキャッシュされ、Secure Global Desktop Client の次回起動時に使用されます。
- 「セッション開始時にプロキシ設定を確立する」が有効な場合、Secure Global Desktop Client が起動するたびにデフォルト Web ブラウザが起動して、プロキシ設定が決定されます。キャッシュ済みのプロキシ設定は使用されません。
- デフォルトは、「デフォルトの Web ブラウザ設定を使用する」です。「セッション開始時にプロキシ設定を確立する」は無効に設定されています。
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接続障害 |
- Secure Global Desktop サーバーへの接続が失われた場合の、Secure Global Desktop Client の動作を制御する設定 (常に再接続する、再接続しない、ユーザーに確認する、のいずれか)。
- 再接続する場合、これらの設定により、接続試行回数および接続試行間隔 (秒単位) が制御されます。
- 再接続できない場合、Webtop セッションは終了します。実行中のアプリケーションは、アプリケーションの「Resumable」設定に応じて終了または中断します。
- デフォルトの設定は「常に再接続を試行する」で、試行回数は 6、間隔は 10 です。
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プロファイルキャッシュ
管理者
が作成したプロファイルは、作成した Secure Global Desktop サーバー上に格納されてからアレイのその他のすべてのメンバーにコピーされ、任意の Secure Global Desktop サーバー上で編集できるようになります。
ユーザーが Secure Global Desktop に最初にログインすると、Secure Global Desktop Client はクライアントデバイスのプロファイルキャッシュにプロファイルをダウンロードします。次に示すプロファイルの中で最初に一致したものがダウンロードされます。
- ユーザーに割り当てられるシステムログインプロファイルオブジェクトに定義されたプロファイル。たとえば、UNIX ユーザーのログイン認証機能を使ってユーザーが認証され、
.../_ens/o=Tarantella System Objects/cn=UNIX User Profile
オブジェクトのプロファイルが作成された場合、このプロファイルがダウンロードされます。 - 管理者
がユーザーの所属する組織単位または組織に定義したプロファイル。ユーザーの組織単位のプロファイルが存在しない場合、上位の組織階層の親オブジェクトにプロファイルが存在するかどうかが確認されます。
o=Tarantella System Objects
オブジェクトに定義されたシステムデフォルトプロファイル。
ユーザーがプロファイルを編集して保存すると、管理者
の定義したプロファイル (またはシステムデフォルトプロファイル) が上書きされてユーザー固有のプロファイルが作成されます。このプロファイルは、クライアントデバイスのプロファイルキャッシュにのみ保存されます。
注 プロファイルに加えた変更を有効にするには、Secure Global Desktop からログアウトしてから再度ログインする必要があります。
プロファイルキャッシュは、クライアントデバイスから Secure Global Desktop にログインする各ユーザーに固有のもので、次の場所に格納されます。
- UNIX、Linux、および Mac OS X クライアントデバイス -
$HOME/.tarantella/tcc/profile.xml
- Microsoft Windows クライアントデバイス -
C:\Documents and Settings\username\Local Settings\Application Data\Sun\SSGD\profile.xml
Secure Global Desktop Client を手動でインストールしたか、自動でインストールしたかに関係なく、同一のプロファイルキャッシュが使用されます。
管理者
が定義したプロファイルを使用している場合でも、ユーザーがプロファイルを編集するときまたはユーザーがログインするときには、そのたびにプロファイルキャッシュが更新されます。
プロファイルキャッシュには、ユーザーが接続した Secure Global Desktop サーバーごとに 1 つのプロファイルが格納されます。
プロファイルを編集したあとに「リセット」ボタンをクリックすれば、デフォルト設定を復元できます。これにより、プロファイルはリセットされ、o=Tarantella System Objects
オブジェクトのシステムデフォルトプロファイルに定義されている設定に戻ります。
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