Secure Global Desktop 4.31 管理者ガイド
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Sun Secure Global Desktop Client は Secure Global Desktop の一部であり、クライアントデバイス上にインストールされます。これがないと、アプリケーションを実行できません。このページでは、次の内容を説明します。
Secure Global Desktop Client は次のいずれかのモードで動作します。
注 旧 Webtop では Secure Global Desktop Client を使うことができません。
クライアントプラットフォームによって異なりますが、Secure Global Desktop Client の稼動中は、システムトレイやワークスペーススイッチにアイコンが表示されます。
Secure Global Desktop Client には次のような機能があります。
Secure Global Desktop Client は、自動でインストールする方法と手動でインストールする方法があります。
Java™ テクノロジを有効にした Web ブラウザがあれば、URL http://server.example.com/sgd
で示されるページを開いた時点で、自動的に Secure Global Desktop Client がインストールされます。
自動インストールの場合、Secure Global Desktop Client のバージョンが異なれば、別々のディレクトリにインストールされます。したがって次のようになります。
Secure Global Desktop Client は次のディレクトリにインストールされます。
C:\Documents and Settings\user\Local Settings\Temp\tcc\version
実際の場所は、ユーザーの権限、オペレーティングシステム、および使用される Java Plug-in によって異なります。
$HOME/.tarantella/tcc/version
自動インストールで、Secure Global Desktop Client のインストール先を細かく制御する場合は、Secure Global Desktop Client をインストールし、Secure Global Desktop Web サービスを使ってインストール先を指定する、ユーザー独自の Web アプリケーションを開発してください。
手動インストールの場合、Secure Global Desktop Client のインストール先はどこでも任意の場所に決めることができます。Secure Global Desktop Client は、Secure Global Desktop Web Server ホームページ (http://server.example.com
) からダウンロード、インストールします。「Install the Sun Secure Global Desktop Client」リンクをクリックしてください。Sun Secure Global Desktop Client のダウンロードページには、Secure Global Desktop Client をダウンロード、インストールする手順が記載されています。
Microsoft Windows クライアントデバイスの場合、デフォルトのインストール先ディレクトリは C:\Program Files\Sun\Secure Global Desktop Client
です。さらに、Secure Global Desktop Client のショートカットが Windows 「スタート」メニューに追加されます。
注 クライアントプラットフォームによっては、手動インストールができない場合もあります。
Secure Global Desktop Client を適切に設定して、Secure Global Desktop サーバーに接続できるようにする必要があります。接続設定はクライアントデバイスに格納されたクライアントプロファイルに定義します。プロファイルで次のような事項を制御できます。
注 Secure Global Desktop Client が Secure Global Desktop サーバーに接続できるのは、どちらも同じメジャー/パッチ (4.xx) バージョン番号である場合に限ります。
プロファイルは、ユーザーが接続する Secure Global Desktop サーバーごとに 1 つずつあります。プロファイルは、ユーザーが Secure Global Desktop サーバーに接続するとダウンロードされます。Secure Global Desktop Client を手動でインストールした場合、Secure Global Desktop Client の初回起動時に、初期接続情報を確認するよう要求されます。
ユーザーは通常、Web ブラウザを起動し、http://server.example.com/sgd
という URL にアクセスすることにより、Secure Global Desktop にログインします。このようにして Secure Global Desktop に接続すると、自動的に Secure Global Desktop Client がダウンロード、起動されます。一方、Secure Global Desktop Client をコマンド行から起動し、Secure Global Desktop サーバーに接続することも可能です。この場合も Secure Global Desktop Client は、Webtop モード、統合モードのどちらでも実行できます。
Secure Global Desktop Client は、Microsoft Windows クライアントプラットフォームでは tcc
コマンドで、そして UNIX、Linux、または Mac OS X のクライアントプラットフォームでは ttatcc
コマンドで起動します。次に例を示します。
tcc [ -application appname ] [ -loginurl url ] [ -no-java ] [ -preferredlanguage lang ] [ -profile profile ]
引数 | 説明 |
---|---|
-application appname |
実行するアプリケーション名。これは TFN 名でなくてもかまいません。
注 ユーザーの Webtop 上に存在していないアプリケーションは、起動できません。 |
-loginurl URL |
ログイン URL。プロファイルで URL が定義されていてもこちらが優先します。 |
-no-java |
ユーザーの Web ブラウザが Java テクノロジに対応しているかどうかを Secure Global Desktop Client が確認するのを防ぎます。
このオプションは、ユーザーの Web ブラウザが Java テクノロジに対応しているが、Secure Global Desktop が Java Plug-in のバージョンをサポートしていない場合に使用してください。 |
-preferredlanguage lang |
Secure Global Desktop Client のダイアログやメッセージに使われる言語。プロファイルに言語が定義されていても、この指定が優先します。サポートされている言語には次のようなものがあります。
|
-profile profile |
Secure Global Desktop Client の起動時に使うプロファイル名。
現状では、Secure Global Desktop サーバーごとに 1 つ、Default というプロファイルがあるだけです。 ある特定のサーバー用のプロファイルを指定する場合は、 注 プロファイル名には大文字と小文字の区別があります。 |
注 引数では大文字と小文字が区別されます。
コマンド行にユーザー名やパスワードを指定することはできません。しかしユーザーが自動的にログインするよう Secure Global Desktop Client を設定することは可能です。
Secure Global Desktop Client のコマンド行を使用して、ユーザー独自のショートカットやシェルスクリプトを作成することができます。次にコマンドの例をいくつか示します。
注 「Connect on System Login」、「Add applications to Start Menu」のいずれかのオプションがユーザーのプロファイルで有効になっている場合、Secure Global Desktop Client は自動的に、ユーザーのデスクトップの「スタート」メニューに自分自身のショートカットを追加します。どのデスクトップシステムに対応しているかは、Sun Secure Global Desktop Software Release Notes に詳しく記載されています。
ttatcc
ttatcc -profile server.example.com::Default
server.example.com
との接続用のプロファイルに定義された設定に従って起動します。このプロファイルはユーザーのプロファイルキャッシュにあります。server.example.com
との接続用プロファイルがない場合、Secure Global Desktop Client は、直近に接続された Secure Global Desktop サーバーに、当該サーバーのプロファイルに従って接続します。tcc -loginurl URL
ttatcc -application Write-O-Win
Secure Global Desktop Client では、Version 4.2x 以前の Secure Global Desktop にあった、次のようなコマンド行引数も使えます。
ttatcc -loginurl url -server server -port tcp -startimmediate [ -secure ] [ -baseroute ] [ -firewalltraversal ] [ -resource resource ] [ -connectioncookie cookie ] [ -ca pem_file ]
引数 | 説明 |
---|---|
-loginurl URL
|
Secure Global Desktop へのログインに使用する URL。 |
-server server
|
Secure Global Desktop Client の接続先となる Secure Global Desktop サーバーの完全修飾 DNS 名。 |
-port tcp
|
Secure Global Desktop Client が Secure Global Desktop サーバーに接続する際に使用するポート。これは通常、Secure Global Desktop との接続をセキュリティー保護する場合はポート 5307/tcp に、それ以外の場合はポート 3144/tcp になります。 |
-startimmediate
|
Secure Global Desktop Client をただちに起動し、-loginurl オプションで指定された URL をユーザーのデフォルト Web ブラウザ内に読み込みます。
注 Version 4.3 以降、この引数の有無にかかわらず常に Secure Global Desktop Client をただちに起動するようになりました。 |
-secure
|
Secure Global Desktop サーバーへのセキュア接続を作成します。 |
-baseroute
|
Secure Global Desktop Client が SOCKS プロキシサーバーのトラバースに使用するベースネットワーク経路。 |
-firewalltraversal
|
Secure Global Desktop サーバーがファイアウォール転送を使用していることを示します。Secure Global Desktop サーバーへの接続と Webtop への接続はどちらも同じポート使用します。通常は、ポート 443/tcp です。 |
-resource resource
|
Web サービス開発者専用。Sun Secure Global Desktop Client で使用するリソースファイルの名前を指定します。リソースファイルは、アイコンやテキストなどを含む DLL です。これを使用できるのは、Windows クライアントデバイスの場合だけです。 |
connectioncookie cookie
|
Web サービス開発者専用。Sun Secure Global Desktop Client の使用対象となっている Webtop セッションを特定するために Secure Global Desktop サーバーが使用する cookie を指定します。 |
-ca pem_file
|
カスタム認証局を使用する場合に、ルート証明書 (ca.pem ファイル) へのパスを指定します。
注 Version 4.3 以降、セキュリティーに関する仕様変更により、この引数を指定する必要はなくなりました。 |
注 引数では大文字と小文字が区別されます。
Java テクノロジを有効にして Web ブラウザを使っている場合、Secure Global Desktop Client の機能は、Java アプレット Sun Secure Global Desktop Client Helper を使って実現されます。
Sun Secure Global Desktop Client Helper には次のような機能があります。
Sun Secure Global Desktop Client Helper は省略可能です。詳細については、「Java テクノロジを使用しないでブラウザベース Webtop を使用することはできますか。」を参照してください。
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