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アプリケーションサーバーの負荷分散の調整

管理者 は、アプリケーションサーバーの負荷分散プロパティーを編集することによって、アプリケーションサーバーの負荷分散を調整できます。これらのプロパティーは、次の動作を制御しています。

ここでは、負荷分散の調整機能について説明します。Secure Global Desktop の負荷分散の仕組みに関する知識を前提としています。

すべての負荷分散アルゴリズムによって使用される調整プロパティー

アプリケーションサーバーの相対的な処理能力

weighting プロパティーを使用すると、アプリケーションサーバーの相対的な処理能力を考慮して、アプリケーションの起動場所を Secure Global Desktop で決定できます。詳細については、「負荷分散の設定」を参照してください。

CPU/メモリーベースのアルゴリズムによって使用される調整プロパティー

負荷分散ポート

アレイのプライマリ Secure Global Desktop サーバーは、3579/tcp ポートを使用してアプリケーションサーバーの負荷分散サービスと対話します。この動作は、listeningport プロパティーによって制御されます。

負荷分散サービスは、3579/udp ポートを使用して、更新をプライマリ Secure Global Desktop サーバーに送信します。この動作は、probe.listeningport プロパティーによって制御されます。

これらのポートは登録済みのポートです。これらのプロパティーの変更は、Secure Global Desktop サポートから依頼された場合にのみ行なってください。プライマリ Secure Global Desktop サーバーとアプリケーションサーバーの間にファイアウォールがある場合は、これらのポートを開く必要があります。

Secure Global Desktop サーバーがアプリケーションサーバーに更新を送信するように要求する

connectretries プロパティーは、負荷の更新を要求するために、プライマリ Secure Global Desktop サーバーからアプリケーションへの接続を試みる回数です。 試行の間隔は、shorttimeout プロパティーによって制御されます。これらの接続に失敗すると、Secure Global Desktop サーバーは、longtimeout プロパティーに指定されている期間が経過してからもう一度接続を試みます。

たとえば、これらのプロパティーのデフォルトを使用した場合、Secure Global Desktop サーバーは、アプリケーションサーバーへの接続を 20 秒間隔 (shorttimeout) で 5 回 (connectretries) 試みます。5 回とも失敗した場合には、600 秒 (longtimeout) 経過してから、20 秒間隔でさらに 5 回の接続を試みます。

アプリケーションサーバーの再起動に時間がかかる場合などには、タイムアウトのプロパティーを変更してみてください。

scaninterval プロパティーは、Secure Global Desktop サーバーの負荷分散対象アプリケーションサーバーリストを走査する間隔を制御しています。走査では、負荷の更新を要求するために通信 (connectretries) する必要があるアプリケーションサーバーが確認されます。

sockettimeout プロパティーは、Secure Global Desktop サーバーが負荷分散サービスへの接続を試みても収集できるデータがなかった場合の、エラーが返されるまでの時間を制御しています。

負荷計算の頻度

probe.samplerate プロパティーと probe.windowsize プロパティーは、負荷分散サービスがアプリケーションサーバーの平均負荷を計算する頻度を制御しています。

たとえば、probe.samplerate を 10 秒、probe.windowsize を 5 に設定するとします。50 秒 (5 x 10) が経過すると、平均値の計算に必要な測定が 5 回実行されています。さらに 10 秒が経過すると、負荷分散サービスは次の測定を実行し、一番古い測定を破棄して新しい平均負荷を計算します。

計算の頻度は、アプリケーションサーバーの負荷が変化する頻度の予測に基づいて増減できます。たとえば、1 日の始めにアプリケーションを起動したらその日が終わるまで閉じないユーザーもいれば、アプリケーションの起動と停止を繰り返し行うユーザーもいます。

プライマリ Secure Global Desktop サーバーに更新を送信する頻度

replyfrequency プロパティーは、負荷分散サービスがプライマリ Secure Global Desktop サーバーに更新を送信する間隔を制御しています。

percentagechange プロパティーは、使用される CPU/メモリーの増減率のしきい値を制御しています。使用率がこのしきい値以上に増減したら、プライマリ Secure Global Desktop サーバーに報告されるものとします。負荷分散サービスは、使用率が変化するとすぐに、更新を送信します。たとえば、アプリケーションサーバーが 30% の CPU 負荷で動作し、percentchange の値が 10 の場合は、負荷が 20% または 40% になると更新が発生します。負荷分散サービスは、使用率が突然大きく変化する状況にも対応していて、このような場合にも調整を行ないます。たとえば、percentagechange の値が 20% であるのに、サーバーの CPU 負荷が 81% に達した場合にも対応することができます。

replyfrequency の更新は、負荷が変化していない場合や、percentagechange の更新が発生した場合にも送信されます。percentagechange 計算の基になる値は、replyfrequency の更新が送信されるたびに再設定されます。

updatelimit x replyfrequency 秒の間にアプリケーションサーバーから更新が送信されない場合、Secure Global Desktop はアプリケーションサーバーとの接続が切断されていると見なします。つまり、そのアプリケーションサーバーは、Secure Global Desktop サーバーとの接続を再度確立できる状態になるまでは、アプリケーションを起動できないサーバーと見なされます。

CPU/メモリーデータの信頼性

Secure Global Desktop は、maxmissedsamples x replyfrequency 秒の間にアプリケーションサーバーから更新が送信されない場合、その CPU/メモリーデータの信頼性が低いと見なします。

負荷分散サービスは、負荷が変化していない場合でも更新を送信します。

信頼性の低いデータは、アプリケーションをどのサーバーで起動するかを決定するときに無視されます。つまり、そのアプリケーションサーバーはキューの最後に移動し、アプリケーションを起動するために他のサーバーが利用できないか適切でない場合にだけ使用されます。

アレイのメンバーに更新を送信する頻度

プライマリ Secure Global Desktop サーバーは、maxmissedsamples x replyfrequency/2 秒ごとに、アレイの他のメンバーに CPU/メモリー負荷の更新を送信します。この更新は、負荷が変化していない場合にも実行されます。

1 度でも更新を受け取らなかったセカンダリ Secure Global Desktop サーバーは、保有している負荷データの信頼性を低いと見なし、「Fewest application sessions」負荷分散方式に戻ります。このサーバーでは、新しい更新を受け取るまでこの方式が使用されます。

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