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ENS の概要

ENS は Enterprise Naming System の略称であり、Secure Global Desktop 組織階層内のすべてのオブジェクト用の記憶領域です。

ENS はディレクトリ構造で配置されます。一番上にはあるのは組織オブジェクトです。組織の中には、組織単位と、他のタイプのオブジェクト (人物オブジェクト、ドキュメントオブジェクト、およびアプリケーションオブジェクトなど) があります。組織単位自体は、他のオブジェクトを格納でき、それには他の OU も含まれます。

ENS オブジェクトには Secure Global Desktop 固有の動作用の属性が含まれています。たとえば、各人物オブジェクトには、「Webtop Theme」属性があり、ユーザーの Webtop の表示内容を定義します。また、アプリケーションオブジェクトとホストオブジェクトを組み合わせて、アプリケーションサーバーの負荷分散を設定することもできます。

各オブジェクトには、ENS 内で一意の名前を付けます。名前に使われているスラッシュ (/) は、コンテナ (組織オブジェクトや組織単位オブジェクトなど) とその内容を区切ります。たとえば、Indigo Jones 用の人物オブジェクトが Indigo Insurance 用の組織オブジェクトに属している場合、名前は次のとおりです。

過去のコマンド構文またはプログラムコードのスキップo=Indigo Insurance/cn=Indigo Jones

名前の「o=」(組織) 部分と「cn=」(共通名) 部分の属性値で、オブジェクトをその兄弟オブジェクトと区別します。言い換えれば、この例では、組織オブジェクト Indigo Insurance に属する他のオブジェクトで、共通名が Indigo Jones のものはないということです。

ENS は、Secure Global Desktop データストアの一部分にすぎません。つまり、使用できるネームスペースの 1 つです。オブジェクトに適切な名前を付けるには、Tarantella Federated Naming (TFN) 名を使用する必要があります。これにはネームスペースが含まれます。TFN 名は、Secure Global Desktop データストア内にあるものの一意の識別子です。Indigo Jones 用の人物オブジェクトの TFN 名は、次のとおりです。

過去のコマンド構文またはプログラムコードのスキップ.../_ens/o=Indigo Insurance/cn=Indigo Jones

ここで、... は TFN の「ルート」を表し、_ens は ENS ネームスペースを表します。ネームスペース内では、ENS 名を使用します。

ENS が重要な理由

ENS は、Secure Global Desktop 組織階層に対応した 1 つのネームスペースにすぎません。DNS や LDAP など、他に多数のネームスペースがあります。ENS オブジェクトは Secure Global Desktop に固有の動作を定義します。

Secure Global Desktop の柔軟性により、必要に応じて複数のネームスペースを使い分けることができます。たとえば、ログイン認証機能によってユーザーの認証方法が異なります。ENS ログイン認証機能は、一致する人物オブジェクトを ENS で検索します。LDAP ログイン認証機能は、一致する人物オブジェクトを LDAP ネームスペースで検索し、Secure Global Desktop に固有の動作に ENS オブジェクトを使用します。

このような異なるネームスペースの統合は強力です。したがって、ENS が適用される箇所と、その使用目的を理解することが重要です。

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