Secure Global Desktop 4.31 管理者ガイド
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Secure Global Desktop を使って実行中の UNIX、Linux、または Microsoft Windows アプリケーションからクライアントデバイス上のドライブまたはファイルシステムへのアクセスをユーザーに許可するには、次の操作を行う必要があります。
Enhancement Module のインストール方法の詳細については、『Secure Global Desktop インストールガイド』を参照してください。Enhancement Module でサポートされるプラットフォームの一覧については、「Secure Global Desktop リリースノート」を参照してください。
注 デフォルトでは、Enhancement Module は /opt/tta_tem
にインストールされます。別の場所にインストールする場合は、/opt/tarantella/var/serverresources/expect/vars.exp
Expect スクリプトを編集して、ttatdmclexe
変数を正しい場所に修正する必要があります。
NFS サーバーがアプリケーションサーバー上にインストールされ、稼働している必要があります。NFS サーバーは、クライアントドライブマッピングに使用するディレクトリを共有 (エクスポート) する必要があります。デフォルトのディレクトリは /smb
です。このディレクトリを手動で作成およびエクスポートする必要があります。localhost から共有にアクセス可能であること、およびユーザーが共有への読み取りおよび書き込みアクセス権を保持する必要があります。NFS サーバーの設定方法およびディレクトリのエクスポート方法の詳細については、使用しているシステムのマニュアルを参照してください。
クライアントドライブマッピングの設定ファイル /opt/tta_tem/etc/client.prf
で、代替 NFS 共有を指定できます。共有名を反映するように [nfsserver/mount/mountpoint={(/smb)}]
の設定を編集します。
/opt/tta_tem/bin/tem startcdm
コマンドを使って、クライアントドライブマッピングプロセスを起動します。クライアントドライブマッピングを使用可能にすると、ユーザーのクライアントドライブまたはファイルシステムが、デフォルトでユーザーのホームディレクトリの My SGD drives
ディレクトリ内で使用可能になります。My SGD drives
ディレクトリは、クライアントドライブマッピングに使用される NFS 共有へのシンボリックリンクです。
シンボリックの名前および場所を設定するには、クライアントドライブマッピング設定ファイル /opt/tta_tem/etc/client.prf
に次の設定を 1 つ以上追加します。
[nfsserver/user/symlinkname={(symlink)}]
シンボリックリンクの名前。デフォルト: My SGD Drives
たとえば、シンボリックリンクの名前を Client Shares
に変更するには、次の行を設定ファイルに追加します。
[nfsserver/user/symlinkname={(Client Shares)}]
[nfsserver/user/symlinkdir={(dir)}]
シンボリックリンクを作成するディレクトリ。デフォルト: $HOME
たとえば、/tmp
ディレクトリ内にシンボリックリンクを作成するには、次の行を設定ファイルに追加します。
[nfsserver/user/symlinkdir={(/tmp)}]
環境変数を使用してディレクトリを指定することもできます。使用可能な変数は、nfsserver/user/envvars
の設定で制御できます。
たとえば、/tmp/username
ディレクトリ内にシンボリックリンクを作成するには、次の行を設定ファイルに追加します。
[nfsserver/user/symlinkdir={(/tmp/$USER)}]
[nfsserver/user/envvars={(var)...}]
シンボリックリンクを作成するディレクトリを指定する際に使用可能な環境変数のリスト。デフォルト: (USER)(HOME)(LOGNAME)
各変数を括弧で囲みます。変数名の前のドル記号 ($) は含めません。
デフォルトの変数は、リスト内の変数で置換されます。
たとえば、HOME
、USER
、DISPLAY
、および TMPDIR
変数を使用可能にするには、次の行を設定ファイルに追加します。
[nfsserver/user/envvars={(HOME)(USER)(DISPLAY)(TMPDIR)}]
注 このファイルを変更したあとで、/opt/tta_tem/bin/tem stopcdm
および /opt/tta_tem/bin/tem startcdm
コマンドを実行して、クライアントドライブマッピングプロセスを再起動する必要があります。
Enhancement Module のインストール方法の詳細については、『Secure Global Desktop インストールガイド』を参照してください。Enhancement Module でサポートされるプラットフォームの一覧については、「Secure Global Desktop リリースノート」を参照してください。
デフォルトでは、ユーザーが Windows アプリケーションからクライアントドライブにアクセスすると、アプリケーションサーバーのドライブもリスト表示されます。クライアントのフロッピードライブを表すドライブ A など、Windows クライアントユーザーが使い慣れているドライブ文字を表示する場合、アプリケーションサーバーを設定してそのドライブ文字を再マッピングするか、ドライブを非表示にすることができます。
注 クライアントドライブマッピングを使用できるのは、Microsoft RDP Windows プロトコルを使用するように設定されている Windows アプリケーションオブジェクトだけです。
tarantella start cdm
コマンドを実行します。クライアントドライブマッピングを有効にしたあとで、ユーザーはログアウトしてから再度ログイン (新規の Webtop セッションを開始) して、クライアントドライブまたはファイルシステムへのアクセスを可能にする必要があります。
Secure Global Desktop サーバーと同じホスト上で、Samba などの別の Server Message Block (SMB) サーバーを使用する場合は、両方のサービスがポート 139/tcp を使用するため、クライアントドライブマッピングサービスを開始できません。クライアントドライブマッピングを使用するには、他の SMB サーバーを使用不能にするか、複数のサービスがポート 139/tcp を使用できるようにホストを設定する必要があります。
デフォルトでは、Unix、Linux、および Mac OS X クライアントのユーザーは、ホームディレクトリへのアクセス権を保持します。ホームディレクトリは、「My Home」 という名前のドライブにマップされます。
注 Java テクノロジクライアントでは、UNIX、Linux、および Mac OS X クライアントプラットフォーム上のクライアントドライブマッピングはサポートされません。
ユーザーは、$HOME/.tarantella/native-cdm-config
設定ファイルを編集することで、クライアントファイルシステムのどの部分にアプリケーションからアクセスできるかを設定できます。このファイルは、Secure Global Desktop Client または Native Client のインストール時に自動的に作成されます。このファイルには、マッピングされたドライブの作成方法に関するユーザー向けの詳細な手順が含まれています。
この構成ファイルには、<path> <type> <label>
という形式のエントリが含まれます。ここで、各要素は次のとおりです。
<path>
は、クライアントファイルシステムの絶対パス名です。<type>
は、unknown
、fixed
、floppy
、cdrom
、remote
のいずれかです。<label>
は、アプリケーションセッションで使用される名前です。ドライブごとに改行し、フィールド間は空白かタブで区切ります。空白やタブを含む <path>
フィールドまたは <label>
フィールドは、引用符で囲みます。
<path>
フィールドと <label>
フィールドでは、環境変数を使用できます。それらはドル記号 ($) で区切ります。リテラルの $ を使用するには、それをもう 1 つの $ でエスケープします。
設定ファイルの例を、次に示します。
[cdm] $HOME$ fixed "My Home" /tmp/$USER$ fixed Temp "/mnt/win/My Documents" fixed "My Local Documents" [/cdm]
注 設定ファイルに対する変更が反映されるのは、新規 Webtop セッションだけです。
Microsoft Windows クライアントの場合、人物オブジェクト、組織単位オブジェクト、および組織オブジェクトの「Client Drive Mapping」属性を使って、ユーザーにアクセスを許可するドライブを設定します。クライアントドライブマッピングでは、継承が使用されます。クライアントドライブへのアクセスは、組織レベルで定義します。これは組織単位レベルで変更できます。さらに、人物オブジェクトレベルで再度変更できます。デフォルトでは、ユーザーは
ユーザーが Secure Global Desktop にログインすると、クライアントデバイスのドライブについての情報が収集されます。使用可能なドライブごとに、ユーザーの人物オブジェクトの「Client Drive Mapping」属性が確認されます。一致するクライアントドライブが設定されていない場合、親の組織単位の「Client Drive Mapping」属性が検査され、それでも一致するクライアントドライブが見つからない場合には、同様に組織階層が組織オブジェクトまで検査されます。
一致するクライアントドライブが見つかると、そのドライブへの設定されているドライブ文字を使ったアクセスについて、関連付けられているアクセス権が許可されます。アプリケーションサーバーでそのドライブ文字がすでに使用中の場合、Array Manager の「Array」パネルで設定されている「Fallback Drive」を使って、使用するドライブ文字が決定されます。
レベルごとに、多数のドライブマッピング指定を設定します。これらのそれぞれについて、割り当てるクライアントドライブ文字、そのドライブへのアクセス権、およびアプリケーションサーバーのドライブ文字を指定します。たとえば、クライアントドライブ A に対する読み取り/書き込みアクセス権を、アプリケーションサーバー上のドライブ Z を使ってユーザーに付与することを指定できます。リスト内で最初に一致したエントリが使用されるので、ドライブ A または B などの固有の設定が、「All Drives」などの一般性の高い設定よりも前に表示されるようにします。
注 クライアントドライブ設定に対する変更が反映されるのは、新規 Webtop セッションだけです。
すべてのクライアントドライブに対するすべてのユーザーのアクセスを無効にしてから、PC のフロッピードライブに対する Ruby Port だけのアクセスを可能にします。
すべてのクライアントドライブに対するアクセスを無効にするには、次の手順を実行します。
PC のフロッピードライブに対する Ruby Port のアクセスを可能にするには、次の手順を実行します。
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